鳥居の話書きます!このブログ、基本、外国人向けなところがあるので、あっっっつたりまえなこと書いていますがご了承ください。
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神社に行くと、まず目に入るのが「鳥居」と呼ばれる門のような構造物です。すっと空に向かって伸びる姿が印象的ですよね。この鳥居って、いったい何なのでしょう?
鳥居は、ざっくり言えば「ここから先は神様の領域ですよ」という目印です。神社の敷地は、私たちが普段いる世界と神様の世界が交わる場所。その境界を示しているのが鳥居なのです。
神域に入るわけですから、鳥居をくぐるときは、まず軽く一礼してからくぐるのが基本です。昔からある作法ではありますが、私の感覚としては、一般の人に広まったのは比較的最近のことのように思います。
20年くらい前は、そんなことをしている人はほとんどいませんでした。
初めて見たのは、京都の石清水八幡宮でのこと。神職さんが鳥居の前で一礼していて、「美しい所作だなあ」と感じました。八幡様は武士の神様ですから、礼儀作法もしっかりしているのかなと思ったものです。
その後、一般の人でも一礼する姿を見かけるようになり、私も自然とするようになりました。
皆さんも、ぜひ鳥居の前で一度立ち止まり、軽く一礼してみてください。その所作によって、神様の存在を意識することにもつながります。
ちなみに、鳥居の真ん中は神様の通り道とされているので、なるべく端を歩くのがマナーとされています。
さらに細かい作法で言えば、鳥居は左足から入るとか、端を歩くなら左側を…なんて話もありますが、そこまで厳密に考えなくても大丈夫です。
今の観光地の神社は、正直そんな余裕もないくらい混んでいて、結構カオスです…。でも、そういうときこそ、心の中で「おまえら、こうするんじゃ!」と叫びながら、私はきちんと一礼して、左足から入り、左端を歩きます。
ところで、鳥居って一つじゃないですよね。
本殿にたどり着くまでに、いくつもくぐります。なんで?と思うかもしれませんが、それぞれが境界なのです。鳥居をくぐるたびに、より神域に近づいていく。俗世から神域へと進むにつれて、自分の中の穢れが少しずつ浄化されていくのです。
鳥居をくぐり、狛犬の間を通り、お手水で手と口を清める――そうして俗のつきものが取れていきます。そしてご本殿に上がってご祈祷を受けるときには、幣で祓われ、鈴や太鼓、祝詞によってさらに祓われる。そうやって、私たちは少しずつ神様のもとへ近づいていくのです。
ひとつのお辞儀から始まる神様との出会い。
鳥居をくぐるとき、ぜひその意味に少しだけ思いを巡らせてみてくださいね。